岡﨑研究室

研究テーマ

  • 高次高調波レーザーを用いた時間分解光電子分光装置の開発
  • 光励起状態からの物質中の電子の緩和機構の解明、光誘起超伝導の直接観測
  • 極低温超高分解能レーザー角度分解光電子分光による非従来型超伝導体の機構解明

角度分解光電子分光は物質中の電子の運動量とエネルギーの分散関係(バンド構造)を直接観測できる強力な実験手法であるが、フェムト秒レーザーをポンプ光、その高次高調波をプローブ光として用いることで、非平衡状態におけるバンド構造の過渡特性も観測できるようになる。本研究室では、レーザー開発の研究室と共同で高次高調波レーザーを用いた時間分解光電子分光装置の開発・改良を進め、時間分解光電子分光によって、光励起状態からの電子の緩和過程の直接観測、光誘起相転移に伴う電子状態の変化の直接観測等を行い、励起状態からの電子の緩和機構の解明や光誘起超伝導の直接観測による実証を目指している。また、エネルギー分解能 70 μeV、最低測定温度1 Kという世界最高性能を有するレーザー角度分解光電子分光装置を用いて、非従来型超伝導体の電子構造、超伝導ギャップ構造を直接観測することで非従来型超伝導の機構解明を目指している。

高次高調波レーザーを用いた時間分解光電子分光装置の概略図
高次高調波レーザー時間分解光電子分光で観測された励起子絶縁体Ta2NiSe5における光誘起絶縁体-金属転移a, bはそれぞれ、光励起前、光励起後のスペクトル

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