松永研究室
研究テーマ
- テラヘルツ-中赤外超短光パルス技術開発
- 光電場で駆動された多体系の超高速ダイナミクス
- トポロジカル半金属における非線形応答と非平衡現象
- テラヘルツ高速スピントロニクス
テラヘルツから中赤外・近赤外・可視域にわたるコヒーレント光源を用いて、物質の光応答と光電場によって誘起される非平衡状態の性質を調べている。特にテラヘルツ周波数帯のフォトンエネルギーは数meV程度であり、物性物理において重要なフェルミ面近傍の電磁応答を調べることができる重要な実験手法となっている。さらに近年開発された極めて高い電場尖頭値を持つ高強度テラヘルツ波を駆使することで、低エネルギーの素励起を共鳴的に強く励起する、あるいは物質中の素励起よりもさらにエネルギーの低い光電場による非共鳴的励起によってコヒーレントな相互作用を調べることが可能である。テラヘルツ発生及び検出技術と非線形分光測定手法を開発するとともに、超伝導や反強磁性のような多体系の秩序に現れる集団励起や、トポロジカル半金属において巨大に現れる非線形応答、高速スピン輸送現象など、非平衡状態で現れる物質の新たな状態を調べ、その機能性を明らかにする。

