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金道研究室

助教 石川 孟
特任助教 今城 周作

研究テーマ

  • 非破壊パルスマグネットの開発
  • 強磁場を用いたスピン軌道相互作用の強いMott絶縁体の研究
  • 有機伝導体の強磁場中電子物性の研究
  • パルス磁場中での物性測定手法の開発

物性測定用途に合わせた様々な到達磁場やパルス長を持つパルスマグネットの開発と、それが作り出すパルス強磁場下での精密物性測定を基盤とした物性研究を行っている。例えば最大75テスラ(T)、4ミリ秒の磁場下での磁化測定、最大65T、30ミリ秒の磁場下での電気抵抗測定、最大43T、1秒の磁場下での比熱測定を行っている。非破壊的な100Tの発生や、より長時間のパルス強磁場の発生を目指してマグネットの開発を行っている。スピン軌道相互作用の強いMott絶縁体や二次元有機超伝導体といった強磁場下での物性が未知の強相関電子系を主な研究対象とし、量子磁気相や伝導相を探索している。共同研究者から試料提供を受けるだけでなく、自ら興味ある物質を合成して研究を展開している。

スピン軌道相互作用の強い4d電子Mott絶縁体GaNb4Se8の磁化曲線。小さな磁化と単調な磁化曲線は、磁気転移温度TM = 30 K から期待されるよりも大きなギャップを持つ強固な非磁性基底状態が実現していることを示している。
二次元有機超伝導体κ-(BEDT-TTF)2Cu[N(CN)2]Brの低温強磁場中電気抵抗。磁場によって超伝導が抑制され、超伝導臨界磁場Hc2以上で常伝導状態となる。

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