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リップマー研究室

助教 田中 友晃

研究テーマ

  • パルスレーザー堆積法による酸化物薄膜およびヘテロ構造の作製
  • 酸化物ナノ構造およびナノコンポジット薄膜の合成
  • 光触媒におけるキャリアダイナミクス
  • 薄膜のオートノマス合成

新材料の薄膜合成には多くの合成制御パラメータの最適化 が必要である。パルスレーザー堆積法の場合、パラメータ空 間は 6 次元以上である。このパラメータ空間で最適点を見つ けるプロセスを加速するために、薄膜の表面形状や構造変化 を検出できる RHEED を用いて結晶成長を観察する。いくつ かの機械学習を利用し、特定の格子パラメータを持つ結晶相 や最良の表面平坦性といった、目的の回折的特徴に最適な結 晶成長条件を自律的に選択する。回折画像のセマンティック セグメンテーションを使用して類似した回折パターンを抽出 し(左図)、続いて周期性分析とパラメータクラスタリングを 行うことで、膜の相組成と表面構造の品質係数が得られる。 相情報は、相安定性マップを構築するために使用できる(右図)。ベイズ最適化を用いることで、多次元パラメータ空間に おいて最適な成長条件を選択し目的の結晶相を迅速に得るた めの自律的な合成制御を行う。

回折パターンでトレーニングされた UNet ニューラル ネットワークを使用した RHEED パターンからの回折ストリークとスポットの抽出。 直接ビーム (元の画像の赤枠) は回折スポットと混同されない。
温度と酸素圧力の関数としての、Al2O3 上のヘマタイト (Fe2O3) とマグネタイト (Fe3O4) の自動薄膜成長相マッピング。

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