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リップマー研究室

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教授 リップマー ミック
助教 田中 友晃

研究テーマ

  • パルスレーザー堆積法による酸化物薄膜およびヘテロ構造の作製
  • 酸化物ナノ構造およびナノコンポジット薄膜の合成
  • 光触媒におけるキャリアダイナミクス
  • 薄膜のオートノマス合成

新規材料および電子デバイスの開発では、合成プロセスのパラメータ空間が非常に大きく、達成までに多大な時間を要する。当研究室では酸化物薄膜のパルスレーザー堆積法に取り組んでいる。試料作製では組成、圧力、温度、成長速度など約10次元に及ぶパラメータを扱うため、完全な最適化は困難である。そこで我々は、電子回折パターンに基づくリアルタイムフィードバックにより結晶構造を最適化する自律型合成ワークフローを開発した。回折画像の自動解析および薄膜の構造品質指標の抽出は、ニューラルネットワークによる画像セグメンテーションで実現する(図1)。合成条件はベイズ最適化により決定され、多次元パラメータ空間においても迅速な条件探索が可能である。本手法は結晶品質の多次元マップを提供し(図2)、複数材料を用いたデバイス設計に極めて有用である。このような品質マッピングは、完全自律型合成プロセスなしには実現困難である。

図1 完全自律型の反復的材料合成プロセスにおけるプロセス性能指標の進化を示す。図は、最も高い結晶品質をもたらす最適な合成条件を探索するとともに、各プロセスパラメータが薄膜の結晶性に与える影響を明らかにするためにパラメータ空間を探索する、ベイズ最適化の経路を示している。
図2 YSZ(111)基板上に成長させた準安定TbFeO3薄膜に対する結晶品質マップ(明るいほど高品質)を示す。これは、成長温度、酸素分圧、および成長速度からなる三次元パラメータ空間において表現されている。

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