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北川研究室

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准教授 北川 健太郎

研究テーマ

  • 圧力誘起のエキゾチック超伝導と新奇量子磁性相の探索
  • 固体量子センサ等を用いた光検出高圧下先端測定技術の開発
  • 多種の電子物性測定を可能にする大容積超高圧発生装置の開発

近年、水素化合物やNi化合物の高温超伝導体が発見されるなど、超高圧力下での物性探索は注目を集めている。それだけでなく、圧力は物質の基底状態変化を研究するための基礎的なパラメータである。一方で、超高圧力下では観測困難な物理量が多く、ゆえに数万気圧以上ではあまり磁性研究はなされていない。固体中ではスピン軌道結合と電子相関、多体効果等のバランスにより奇妙な電子相が創り出させることがある。磁気量子臨界点近傍の異方的超伝導や量子スピン液体が例であるが、高圧下で生じうるこれらを発掘・実証するには、やはり、スピンの自由度、磁性を観測することが非常に重要となる。当研究室は最先端の超高圧下精密磁化測定と核磁気共鳴法を用いて強相関電子系の量子相転移を研究するだけでなく、光をプローブとした固体量子センシングなどの先端技術を用いて従来の物理量と磁気的物理量を同時観測可能な新しい高圧力発生装置を開発している。

これまで開発してきた超高圧下先端測定技術。(左)核磁気共鳴用高圧セル。実用的なNMR測定を可能にした他、蛍光同時測定も可能にした。(右)精密磁化測定技術。2 GPa以上でも常磁性磁化率測定を可能にした。
24年度に建造開始するマルチ物理量観測超高圧装置。過去最大の試料室体積を実現するハイブリッドアンビル技術と光検出磁気共鳴等の先端測定手段により、伝導、磁化、比熱、光物性の複数試料同時測定を可能にする。

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