ISSP - The institute for Solid State Physics

Organization
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小森研究室
教授
小森 文夫
助教
宮町 俊生
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固体表面に形成される低次元系とナノ構造原子層物質の電気的磁気的性質を明らかにすることを目標に、超高真空中で走査トンネル顕微鏡 (STM)、光電子分光、磁気カー効果 (MOKE)・第二高調波発生 (SHG) 測定、および放射光分光を用いて研究を行なっている。STM を用いたトンネル分光では局所的な電子・スピン状態と準粒子干渉によるバンド構造解析、スピン角度分解光電子分光では電子状態のスピンと波数依存性を、MOKE/SHGと軟X線放射光分光では磁性を調べている。また、時間分解光電子分光や準粒子干渉測定によって表面での電子励起・散乱・緩和機構と、トンネル電子やレーザー光による電子励起後の新奇物質生成機構に関して、原子スケールの動的過程についても研究している。

(a-c) 傾斜SiC基板をAr雰囲気中で熱分解することよって形成されたステップ・テラス構造のSTM像(a)と、それらの上の2次元および1次元的なナノ周期構造をもつグラフェンのSTM 拡大像(b,c)。基板表面(a)には、SiC(0001)テラス面とそこから28度傾いたマクロファセットが共存し、テラスの一部(b)とマクロファセット上(c)に単層グラフェンができる。(d)1次元ナノ周期構造グラフェンからのディラックバンドの角度分解光電子分光スペクトル。複数のレプリカバンドが観測され、ディラックバンドのドーピング量はテラスに比べて低い。
(a,b) Cu(111)面, Ag(111)面 (a) およびBi(111)面(b)からの表面状態スピン分裂バンドからの光電子のスピン偏極方向。検出されたスピン方向は面内かつ運動量方向に垂直であり、Cu(111)面とAg(111)面では始状態のスピン偏極方向と同じである。Bi(111)面では入射光の偏光方向をp偏光からs偏光へと90°回転すると、スピン偏極方向が180°反転する。(c) Bi(111)面における光電子スピン成分の入射光偏光角θ依存性。θを連続的に変化させると光電子のスピン向きは3次元的に変化する。これらの物質はどれも3次元トポロジカル物質である。

研究テーマ

  1. 単原子層・表面ナノ構造物質の電子状態、磁性および伝導
  2. 単原子層・表面ナノ構造物質の形成過程
  3. トンネル電子やレーザー光励起による電子・原子動的現象