小川宏太朗氏(松永研D2)がレーザー学会学術講演会の優秀論文発表賞を受賞
松永研究室の小川宏太朗氏(博士課程2年)がレーザー学会学術講演会第46回年次大会優秀論文発表賞を受賞しました。この賞は、レーザー学会学術講演会年次大会において、レーザー科学の発展に貢献しうる優秀な一般講演を行った満36歳以下の者に対して授与されるものです。
受賞対象となった発表タイトルは「マルチテラヘルツ領域における電気光学サンプリングの補正」です。
光とエレクトロニクスの中間領域の電磁波であるテラヘルツ波を活用した基礎研究や応用が進んでいます。典型的なテラヘルツ領域(周波数約1 THz)と比べて周波数が数十倍速いマルチテラヘルツ領域(周波数10-70 THz、波長にして約4-30 μm程度)は、広い帯域で高い強度の電場パルスを発生させることが可能であるため、近年この帯域の光源と計測技術が進展しています。この領域では、マルチテラヘルツ波を時々刻々と変化する電場パルス波形として計測する時間領域分光が非常に重要です。そのためには非線形結晶GaSeを使った電気光学サンプリングがよく用いられていますが、GaSeは6 THz付近にあるフォノンとの共鳴の影響によって計測帯域に制限が生じるほか、計測した電場波形に大きな歪みが生じてしまいます。本研究では、詳細な実験とシミュレーションを行うことでフォノンの影響を記述する実効Faust-Henry係数を評価しました。それを元にパルスの補正を行うことで、フォノンの影響がない電場波形をおおよそ復元することに成功しました。この内容は、テラヘルツからマルチテラヘルツにまたがる超広帯域時間領域分光計測の実現に繋がる成果として高く評価されました。
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