山下研究室の吉田大希氏（博士後期課程1年生）は、2月13日〜16日に東京大学伊藤国際学術研究センターで行われたInternational Symposium on Quantum Electronics 2024においてAward of Excellence in the poster presentationを受賞しました。同賞はシンポジウムにおいて優れたポスター講演をおこなった発表者に送られる賞です。

受賞対象となった研究は「Thermal Hall measurements to detect spontaneous thermal Hall effect in kagome superconductor CsV₃Sb₅」です。

Award of Excellence in the poster presentation
を受賞した吉田大希氏

カイラル超伝導を実験的に検証する実験手法として自発的熱ホール効果を観測することが理論的に提案されていましたが、これまでに観測に成功した例はありませんでした。吉田氏は、新しく発見されたカゴメ格子超伝導体CsV₃Sb₅に対して自発的熱ホール効果の観測に成功し、対照実験としてNbS₂でのゼロ信号を確認することにも成功しました。この自発的熱ホール効果の観測は、ほかのカイラル超伝導体の候補物質の検証にもつながると期待されています。これらの成果と優れた発表が評価され、同賞の受賞に至りました。

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