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重い電子系物質で観測された室温でも安定な磁気形状記憶効果

日程 : 2025年10月2日(木) 1:30 pm - 2:30 pm 場所 : 東北大学金属材料研究所強磁場超伝導材料研究センター会議室での対面およびオンライン(Zoom) 講師 : 三宅厚志 准教授 所属 : 東北大学金属材料研究所 主催 : 強磁場コラボラトリー 世話人 : 木村尚次郎(東北大学)
e-mail: shojiro.kimura.b5@tohoku.ac.jp
講演言語 : 日本語

重い電子系物質CeSb2において、室温でも安定な磁気形状記憶効果を発見した[1]。
この物質は強磁場を印可することで磁化容易軸が切り替わり、その記憶が室温でも保持される。
さらに、磁場印加方向を変えることで容易軸方向を繰り返し切り替えることができる。
この変化は磁歪や偏光顕微鏡観察から結晶軸の変化を伴うことも明らかになった。
磁気異方性が大きなCe原子が特徴的な「パンタグラフ」構造を有しており、Ce原子間距離を保ったままパンタグラフの伸縮により軸切り替えが起きていると考えられる。
PrSb2やNdSb2でも同様の現象を観測している。

本セミナーでは、それらの結果を紹介するとともに、類似の記憶効果を有するメタ磁性形状記憶合金やRCu2 (R: 希土類)と比較を行い、RSb2での磁気形状記憶効果を議論する。

[1 ] A. Miyake et al., J. Phys. Soc. Jpn. 94, 043702 (2025).

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(公開日: 2025年09月25日)