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砂入允哉氏(森研D3)がISCOM2019のポスター賞を受賞

受賞した砂入允哉氏
受賞した砂入允哉氏

森研究室の砂入允哉氏(D3)がISCOM2019(13th International Symposium on Crystalline Organic Metals, Superconductors and Magnets: 第13回有機金属、超伝導、磁性体結晶に関する国際シンポジウム) のポスター賞を受賞しました。これは、ISCOM2019にて発表された75件の中から、優秀な発表を行った若手研究者(研究員、大学院生)にISCOM2019議長・ISCOM2019組織委員から授与されるもので、6件が選ばれました。

受賞対象となった発表タイトルは”Anhydrous Proton Conductivity in Imidazolium Hydrogen Carboxylates: Effects of Hydrogen-Bond Manners and Molecular Motions”です。無水有機プロトン伝導体は、中温度域用燃料電池の固体電解質として重要なばかりでなく、有機分子のダイナミクスを利用した機能性物質としても興味深く、近年注目されています。その中で、砂入氏は、有機酸-塩基型プロトン伝導体である一連のイミダゾール-ジカルボン酸に着目し、その単結晶を作製し、高温X線構造解析、プロトン伝導の異方性を測定しました。その結果、高プロトン伝導性には、(1)水素結合ネットワークを構築していること、(2)酸と共役塩基の酸性度が近いこと、(3)分子のダイナミクスが有効に働いていることが重要であるという結論を得ました。

今回得られた知見は、さらなる高伝導性の無水有機プロトン伝導体開拓に、重要な設計指針を与えています。研究の独創性と国内外の研究者からの注目の高さが評価され、受賞に至りました。

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(公開日: 2019年10月01日)