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李 相哲氏(森研究室、博士3年)と小板谷 貴典氏(吉信研究室、博士研究員)が「日本化学会第93 春季年会(2013)学生講演賞」を受賞

日本化学会では、講演内容、プレゼンテーション、質疑応答などにおいて優れ、講演者の今後の一層の研究活動発展の可能性を有すると期待される発表をした学生に対し、「学生講演賞」を授与しています。

第93 春季年会(2013)では、2名の方の発表が「学生講演賞」の対象となりました。

(1)新物質科学研究部門・森研究室・博士課程3年(講演時は博士課程2年)の李 相哲氏

講演題目“ピリジルTTF 誘導体で構成された水素結合型電荷移動錯体におけるプロトン-電子相関現象に関する研究”
分子性導体において、伝導電子と分子間水素結合を担うプロトンが相関し、電荷秩序とプロトン配列が連動した新規の有機伝導体を開発し、その構造と電子状態の相関を明らかにしました。プロトンスイッチなど、新しい機能性分子性物質の開発に繋がる研究となります。

(2)ナノスケール研究部門・吉信研究室博士研究員(講演時は博士課程3年)の小板谷 貴典氏

講演題目“低温Cu(997)表面におけるCO2の吸着と解離”
70KのCu(997)表面に吸着したCO2において、ステップ吸着種に由来するFano形状のCO2逆対称伸縮振動のピークを観測した。さらに80KでCO2がCOとOに解離することを見いだした。これらの実験結果はCu(997)のステップがCO2の活性化に重要な役割を果たしていることを示したもので、CO2から他の分子へ化学変換につながる研究である。

以上の発表が高く評価され、受賞に至りました。

李 相哲氏 小板谷 貴典氏
(公開日: 2013年05月08日)