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Junhyeok Jeong氏(近藤研D2)がCCMP2026のBest Poster Awardを受賞

近藤研究室のJunhyeok Jeong氏(博士課程2年)が、The Conference of Condensed Matter Physics 2026(CCMP2026)においてBest Poster Awardを受賞しました。この賞は、学会において優れたポスター発表を行った研究者に授与されるものです。

受賞対象となった発表タイトルは「BCS-BEC crossover driven by small Fermi pockets of a high-Tc cuprate superconductor」です。

本研究では、単位胞内にCuO2面(超伝導層)を4枚持つ4層型銅酸化物高温超伝導体 Ba2Ca3Cu4O8(F,O)2 に着目しました。この物質の内側の面は、外側の面によって乱れが遮蔽されることで、極めて清浄な理想的 CuO₂ 面が実現しています。この物質において角度分解光電子分光(ARPES)および量子振動(de Haas-van Alphen 効果)測定により、この清浄な内側面において反強磁性秩序を背景とした「小さなフェルミポケット」が形成されていることを確認しました。小さなフェルミポケットはこれまで5層・6層以上の多層系銅酸化物において報告されてきましたが、4層系での観測は本研究が初めてです。さらに驚くべきことに、極めて少ないキャリアを担うそのフェルミポケット上に、巨大な超伝導ギャップが存在することを発見しました。これは、反強磁性秩序が共存する状況下においても巨大な超伝導ギャップが発達しうることを示しており、反強磁性秩序と超伝導が単純な競合関係にはない可能性を示唆しています。また、小さなフェルミポケットと巨大な超伝導ギャップの共存は、超伝導クーパー対が極めて強い結合を形成していることを意味しており、銅酸化物におけるBCS-BECクロスオーバーの可能性を示唆するものです。さらに、わずかなドーピング量の増加に伴って観測されるペアリングギャップ(超伝導転移温度以上で現れるエネルギーギャップ)およびBogoliubovフラットバンドの観測は、銅酸化物におけるBCS-BECクロスオーバーのシナリオを強く支持するものです。

本研究の成果は、銅酸化物におけるBCSとBECの中間状態である強結合超伝導状態の実験的証拠を初めて提示したものであり、理想的な清浄 CuO2 面の直接観測を通じて、実験と理論が同一の舞台で議論できる新たな研究基盤を切り拓いた点が高く評価されました。

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(公開日: 2026年07月03日)