藤原弘和特任助教、谷内敏之特任准教授ら、応用物理学会の優秀論文賞を受賞
藤原弘和特任助教(受賞時:新領域創成科学研究科 特任助教)、Cédric Bareille特任研究員(受賞時:岡﨑研究室 ISSPリサーチフェロー)、大川万里生氏(受賞時:岡﨑研究室 特任研究員)、谷内敏之特任准教授(受賞時:新領域創成科学研究科 特任准教授)らによる共著論文 "High throughput observation of latent images on resist using laser-based photoemission electron microscopy" が第47回応用物理学会優秀論文賞に選出され、3月15日から18日にかけて東京科学大学で行われた応用理学会春季学術講演会にて授賞講演が行われました。この賞は応用物理学の進歩向上に寄与する優秀な原著論文より選定し、その著者を表彰するものです。
藤原氏らは、物性研究所で開発されたレーザー励起光電子顕微鏡(Laser-PEEM (PhotoEmission Electron Microscope)の高度化を行い、半導体製造過程で回路の検査に用いられる電子線レジストの潜像観察に適用し、実用レベルの高スループットと世界最高の高分解能を兼ね備えた観察技術を確立しました。これは、従来の原子間力顕微鏡や電子顕微鏡に比べ数万倍に達するスループットを理論・実験の両面で明示した点で極めて革新的な成果です。また同論文では、潜像コントラストの化学的起源を解明し、電子ビームレジストの分解機構や材料不均一性の検出にも応用可能であることを提示しており、学術的にも高い発展性も示しました。本技術はフォトレジスト系や大口径ウエハ対応への展開も見込まれ、半導体製造プロセスの欠陥解析や開発効率の向上に大きなインパクトを与えることが期待できます。
これらの高い学術性と産業界への応用性の高さが評価され、応用物理学会優秀論文賞に選ばれました。
対象論文
- タイトル:High throughput observation of latent images on resist using laser-based photoemission electron microscopy, Appl. Phys. Express 17 (2024) 086505
- 著者:Hirokazu Fujiwara, Cédric Bareille, Mario Okawa, Shik Shin and Toshiyuki Taniuchi
- DOI: 10.35848/1882-0786/ad6db6
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