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榎木崇人氏(受賞当時:眞弓研M2)が新領域創成科学研究科の研究科長賞(修士)を受賞

眞弓研究室の榎木崇人氏(受賞当時:修士課程2年生)は、東京大学大学院新領域創成科学研究科の新領域創成科学研究科長賞(修士)を受賞しました。同賞は、東京大学大学院新領域創成科学研究科の修士課程学生のうち、顕著な研究業績をあげた優秀な学生に贈られるものです。授賞式は3月21日、東京大学柏キャンパス図書館メディアホールにて行われました。

受賞対象となった研究は、「伸長誘起結晶化を利用した強靭なイオンゲルの開発」です。

新領域創成科学研究科長賞(修士)

新領域創成科学研究科長賞(修士)を受賞した榎木崇人氏

高分子網目に溶媒としてイオン液体が含まれたイオンゲルは、イオン液体に由来するイオン伝導性を有していることから、ウェアラブルデバイスやソフトアクチュエータ材料への応用が期待されています。これらの応用にあたっては、大変形しても破壊しない力学的強靭性、繰り返し変形しても力学物性が大きく変化しない力学的可逆性、高い水準のイオン伝導性の三要素をバランスよく満足する必要があります。しかし、これまで報告されているイオンゲルでは、特に力学的強靭性と可逆性にトレードオフの関係がありました。榎木氏は、高分子ゲルを伸長させると高分子鎖が結晶化する伸長誘起結晶が、イオン液体を溶媒とするイオンゲルで発現することを見出し、上記3物性を全て満たす強靭かつ可逆なイオンゲルの開発に成功しました。同研究は、ソフトエレクトロニクスデバイスを志向した材料設計指針を示すもので、学術・応用の両面で重要です。これらの研究業績が評価され、同賞の授与に至りました。

関連論文

  1. Strain-Induced Crystallization in Tetra-Branched Poly(ethylene glycol) Hydrogels with a Common Network Structure|Macromolecules

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(公開日: 2024年04月02日)