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量子物質グループの肥後友也氏、国際会議TopoMat2017のポスター賞を受賞

左から:受賞した肥後友也特任研究員、中辻 知教授
左から:受賞した肥後友也特任研究員、中辻 知教授

量子物質グループの肥後友也 特任研究員が5月9日〜13日に東京工業大学にて開催されたトポロジカル物質に関する国際会議International Conference on Topological Materials Science 2017 (TopoMat2017)にてポスター賞を受賞しました。この賞は発表のあったポスターの中から優秀なものに対し金賞1名、銀賞2名、銅賞5名が決定されます。今回はポスター発表が約100件あり、肥後氏は銀賞を受賞しました。

受賞した発表タイトルは” Magneto-optical Kerr effects and real-time imaging of magnetic domains in the non-collinear antiferromagnetic metal Mn3Sn “です。

磁気光学カー効果は、磁性体に光を当てた際に反射光の偏光面が回転する現象で、磁気特性や電子状態といった基礎物性や磁気ドメインを非破壊・非接触で観察する手段として広く用いられています。この効果は、有限な磁化を持つ強磁性体やフェリ磁性体において精力的に研究が行われています。肥後氏らは、トポロジカルな磁気・電子構造を持つ反強磁性金属において、強磁性体に匹敵する磁気光学カー効果を観測するとともに、反強磁性ドメインのイメージングに成功しました。

反強磁性体は、「(1)漏れ磁場が小さい、(2)高速なスピン応答が可能」という特性からスピントロニクス材料として期待が高まっており、今回の結果は反強磁性体の応用の観点からも重要な成果と言えます。


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(公開日: 2017年06月09日)