π共役分子の一次元配列を基点とした未来材料探索
e-mail: hmori@issp.u-tokyo.ac.jp講演言語 : 日本語
有機材料(=分子性材料)の物性は構成する分子の構造と集合様式によって決まる。計算科学の発展により分子単体の物性はかなり正確に予測できるようになりつつあるが、分子の集合構造の予測は未だ困難である。 集合構造を制御するツールとして、我々はこれまでアミド基の水素結合を利用し超分子ポリマーやカラムナー液晶の研究を行ってきた。重合様式・強誘電性など、アミド基の特性を生かした種々の物性・機能を報告してきた1–3)。さらに近年超分子重合と自己複製反応を組み合わせた固相超分子重合の系も見出した4)。しかしながら、アミド基のような水素結合ユニットやMetal Organic Framework (MOF)に用いられる配位結合を用いることが必ずしも物性面において良い結果をもたらすわけではない。本セミナーではアミド基など強い分子間相互作用ユニットを用いないπ共役分子の配列制御と、その分子配列戦略に基づく未来材料探索について紹介する5–8)。
1) Science, 336, 209–213, 2012.
2) Science, 347, 6222, 646–651, 2015.
3) Nature Chem. 9, 1133-1139, 2017.
4) Nat. Mater. 21, 253-261, 2022.
5) J. Am. Chem. Soc., 142, 3326-3330, 2020.
6) Angew. Chem. Int. Ed., 60, 16377-16381, 2021.
7) Angew. Chem. Int. Ed., 60, 3261–3267, 2021.
8) Nature, 609, 502–506, 2022.
参加希望の方は以下のGoogle formからご登録下さい
https://forms.gle/2GNabbxpJFghMY4UA