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新物質研究の最前線:特徴的なアプローチが導く新物性・新機能

日程 : 2023年5月15日(月) - 2023年5月16日(火) 場所 : 物性研究所本館6階 大講義室(A632) 世話人 : 岡本 佳比古(物性研究所)、井手上 敏也(物性研究所)、山浦 淳一(物性研究所)、陰山 洋(京都大学)
e-mail: yokamoto @ issp.u-tokyo.ac.jp
講演言語 : 日本語

我々が関与する物理や化学分野の研究に限っても、これまでにない新物質や新材料発見のインパクトは大きい。そのような物質・材料では、いままでにない性質、現象、機能が発現するため、合成、計測、理論に至る広範囲で学問が発展し、次世代の人材育成も促進される。現在、例えば強相関系では鉄系超伝導体の研究が落ち着きを見せ、次のブレークスルーを待っている段階にあると言えるかもしれない。現状打破のために、各研究者によって新しい合成法や、データ科学などに基づく新しい物質探索法、物質から新たな一面を引き出すようなユニークな手法が試みられ、これまでにない物性や機能を示す新材料や新物質の開拓の試みが続いている。例として、グラフェンをねじって積み重ねることで現れる強相関電子相や、二酸化ハフニウム薄膜における強誘電性、超高圧下における水素化物高温超伝導などが挙げられる。しかし、このような新物質・新材料の研究は、どちらかというと出口となる機能や現象、対象とする物質系によって切り分けられ整理されることが多い。物質研究のどの分野においてどのようなイノベーションがあり、一方でどのような課題があるのか、全体像の把握は容易でない。

そこで、さまざまな分野において、広い意味での「新物質」に関連する物質研究 に焦点を当てたワークショップを開催する。革新的な物質合成法や新物質・新材料の開拓手法、既存の物質から新たな一面を引き出すような独自の手法を用いて、最先端の物質研究を遂行されている第一線の研究者に講演いただく。それにより、最近の物質研究に生み出されている新たな手法、アプローチ、着眼点や方向性を把握し、真に新しい物質創製に寄与したいと考える。東京大学物性研究所 附属物質設計評価施設が、今後果たすべき役割や方向性についての意見交換を行うことも本ワークショップの重要な目的であり、そのためのセッションも設定する予定である。

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(公開日: 2023年03月24日)