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コニカルらせん磁性が誘起する非相反スピン輸送と非線形光学応答

日程 : 2021年10月21日(木) 12:15 pm - 1:15 pm 場所 : オンライン(Zoom) 講師 : 奥村駿 所属 : 機能物性研究グループ 岡研究室 特任助教 主催 : 量子物質研究グループ 世話人 : 松永隆佑 (63375)
e-mail: matsunaga@issp.u-tokyo.ac.jp
講演言語 : 日本語

概要:
周期的にねじれたスピン配置をもつらせん磁性は、右巻き・左巻きというカイラリティで特徴づけられる擬一次元的な磁気構造である。その特徴的な磁気構造に由来して様々な電磁気特性を示すことから、マルチフェロイクスやスピントロニクスの分野において盛んに研究が進められている。我々は、局在スピンと伝導電子が結合した金属磁性体を対象として、らせん磁性が示す種々の応答についての理論研究を行ってきた。
本セミナーでは、特に、らせん軸に平行な磁場を印加した際に現れるコニカルらせん磁性のスピン輸送や光学応答について紹介する。我々は、コニカルらせん磁性のカイラリティや磁化方向によって伝導電子スピンの流れる向きが変わるという非相反性を発見し、らせん磁性体がスピン流ダイオードとして応用されうることを理論的に提案した[1]。また、最近の研究では、コニカルらせん磁性が非常に大きな光起電力や高次高調波を示すことを明らかにし、外部磁場によってその符号も含めた制御が可能であることを見出した[2]。
[1] S. Okumura et al., Appl. Phys. Lett. 115, 012401 (2019).
[2] S. Okumura et al., preprint, arXiv:2108.00674.

参加をご希望の方は、下記googleフォームよりご登録ください。
https://forms.gle/xgG7NZpmTkycE2bMA


(公開日: 2021年10月01日)