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DFT+DMFT法に基づく4f^1および4f^2電子系の多極子感受率:CeRh2As2とPrCdNi4への応用

日程 : 2026年11月18日(水) 3:00 pm - 4:00 pm 場所 : 物性研究所本館6階 第5セミナー室 (A615) 講師 : 沼 昂輝 先生 所属 : 岡山大学 世話人 : 三澤 貴宏 (63492)
e-mail: tmisawa@issp.u-tokyo.ac.jp
講演言語 : 日本語

電子系の相転移における秩序変数は、多極子を用いて統一的に記述できる。その秩序変数を担う多極子を第一原理的に同定する方法として、密度汎関数理論(DFT)と動的平均場理論(DMFT)を組み合わせたDFT+DMFT法に基づく多極子感受率の解析がある。本手法では、DFTで得られたバンド構造を出発点に、DMFTによって強相関効果を取り入れた一粒子グリーン関数を計算する。次に、ベーテ-サルピーター方程式を解くことで感受率 が得られ、これを多極子基底( )[1]に射影したものが多極子感受率 である[2]。一方、 電子系の場合には、多体演算子で定義される感受率 を扱う必要がある。そこで私たちは、 写像を導入し、従来の一粒子演算子の感受率 から、多体演算子の感受率 に変換する定式化を行った[3]。

本発表では、多極子秩序を示す2つの物質であるCeRh2As2とPrCdNi4への本手法の適用結果について紹介する。CeRh2As2については感受率の解析より、 の二次元反強磁性秩序を提案し、秩序相の磁場に対する異方性が磁場誘起四極子の揺らぎに起因することを明らかにした[4]。PrCdNi4については、これまでに前例のない における 型反強四極子秩序を提案し、その安定化には最近接および第4近接相互作用が重要な役割を果たすことを明らかにした[3]。

[1] H. Kusunose, R. Oiwa, and S. Hayami, Phys. Rev. B 107, 195118 (2023).

[2] J. Otsuki, K. Yoshimi, H. Shinaoka, and H. O. Jeschke, Phys. Rev. B 110, 035104 (2024).

[3] K. Numa and J. Otsuki, arXiv:2610.11562.

[4] K. Numa, E. Matsuda, A. Kirikoshi, and J. Otsuki, Phys. Rev. B 113, 115141 (2026).


(公開日: 2026年11月05日)