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「軟X線発光分光で見るフラーレン閉じ込め水分子の電子状態」「微細加工技術を用いた軟X線顕微分光イメージング手法の開発」

日程 : 2022年5月23日(月) 13:00 - 15:00 場所 : Zoom開催 世話人 : 小林 真隆 (内線 63387)
e-mail: kobayashi.masataka@issp.u-tokyo.ac.jp
講演言語 : 日本語

1.木内 久雄 氏(物性研究所 原田研究室 助教)

【題目】
軟X線発光分光で見るフラーレン閉じ込め水分子の電子状態

【概要】
水は生物の生命活動に必須なだけでなく、触媒や電池などの性能を決める重要な要素の一つである。水は異なる水素結合構造を持ったナノメートルオーダーの領域が混在する不均一な液体であることがX線回折、小角散乱、軟X線発光分光の結果から提案され、特に水素結合を直接的に観測する軟X線発光分光の解釈をめぐって15年近く様々な議論がなされてきたが、最近、理論的にも軟X線発光分光でミクロな不均一モデルを支持するという重要な結果が報告された[1,2]。このように不均一な水素結合領域が共存するモデルを認めることによって、水そのものの機能や親水表面における水の結合と機能に関して、新たな議論が始まると期待されている。一方で、疎水表面における水は疎水性水和という形で相互作用が記述されるが、疎水表面と水の相互作用を直接可視化するのは難しい。そこで本研究では、分子手術法によってフラーレンC60内に水分子を閉じ込めた系に軟X線発光分光を適用することによって、これを可視化することを試みた。本発表では、水分子の特異な電子状態から疎水場における相互作用について議論する。
[1] O. Takahashi, Y. Harada et al., Phys. Rev. Lett. 128, 086002 (2022).
[2] L.G.M. Pettersson and O. Takahashi, J. Non-Cryst. Solids: X 14, 100087 (2022).

 

2.竹尾 陽子 氏(物性研究所 木村研究室 助教)

【題目】
微細加工技術を用いた軟X線顕微分光イメージング手法の開発

【概要】
軟X線領域におけるサブミクロン顕微手法の多くは、光学素子にゾーンプレートを用いているために、長い計測時間とエネルギー変更の煩雑さを伴う。近年実用化した高精度筒形ミラーによって、色収差なし、高いビーム利用効率、ナノメートル分解能を兼ね備えた集光及び結像が実現し、軟X線光学系の自由度が向上しつつある。その一つが、本研究で開発中のナノ構造回折格子を用いた顕微分光イメージングである。非単色光でサンプルを照明し、透過後のビームを分光することで、吸収スペクトルの分布を二次元的かつ瞬間的に取得できる。本発表では、光学系の設計、作製、X線自由電子レーザー及び放射光を用いたイメージング実験結果について報告する。


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(公開日: 2022年05月06日)