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山本航平氏(元和達研)が応用物理学会講演奨励賞を受賞

授賞式の様子
授賞式の様子

元和達研の山本航平氏(現:分子科学研究所電子構造研究部門横山グループ・助教)が第46回応用物理学会講演奨励賞を受賞しました。この賞は、応用物理学会の春秋講演会において、応用物理学の発展に貢献しうる優秀な一般講演を発表した若手会員に授与されるものです。9月18日〜21日に北海道大学札幌キャンパスにて行われた、第80回応用物理学会秋季学術講演会にて授与式が行われました。

受賞対象となった発表タイトルは「X線自由電子レーザーによる時間分解共鳴磁気光学カー効果測定でみるCo/Pt薄膜の磁化ダイナミクス」です。山本氏は、放射光を利用して磁性薄膜、多層膜の機能とその原理について研究しています。その中で、光照射によって磁化が変化する、光誘起ダイナミクスの理解やスピンの光制御を目指し、光を照射した瞬間のダイナミクスを直接的にとらえるポンプ-プローブ法による時間分解測定が重要となっています。とくに複数の磁性サイトを含む系で起きる光誘起磁化反転などに向けては、元素選択的時間分解測定が不可欠です。山本氏らはX線自由電子レーザーSACLAにおいて、共鳴端を利用した時間分解磁気光学カー効果測定系を松田巌研と共同で構築し、強磁性体Co/Pt多層膜の元素別の磁化ダイナミクスを捉えることに成功しました。その結果、従来、消磁の時定数が元素依存性に議論があった3dとPtの強磁性合金系において、光による消磁過程のタイムスケールに明確な元素依存性を見出しました。

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(公開日: 2019年10月07日)