橘高俊一郎氏が第11回日本物理学会若手奨励賞を受賞
物性研究所榊原研究室の橘高俊一郎助教が、第11回日本物理学会若手奨励賞を受賞、3月19日に大阪大学で開催された日本物理学会年次大会にて授与されました。この賞は将来の物理学を担う優秀な若手研究者の研究を推進することを目的に設けられているものです。
2017年度(第11回)の領域8強相関電子系から本賞受賞者の一人として橘高氏が選ばれました。受賞対象となったのは「磁場方位制御下の精密比熱測定による重い電子系超伝導の研究」です。
橘高氏は極低温まで磁場角度分解比熱を高精度に測定し、様々な重い電子系超伝導体のギャップ構造を明らかにしてきました。中でも、発見から35 年以上が経過した重い電子系初の超伝導体CeCu2Si2において、長年の予想に反してフルギャップ超伝導が実現していることを明らかにした点が高く評価され、今回の受賞に至りました。
対象論文:
[1] “Superconducting gap structure of CeIrIn5 from field-angle-resolved measurements of its specific heat”, S. Kittaka, Y. Aoki, T. Sakakibara, A. Sakai, S. Nakatsuji, Y. Tsutsumi, M. Ichioka, and K. Machida, Phys. Rev. B 85, 060505(R) (2012).
日本物理学会 若手奨励賞受賞者一覧
http://www.jps.or.jp/activities/awards/jusyosya/wakate2017.php
