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石井 智博氏(井手上研M1)が日本物理学会の学生優秀発表賞を受賞

井手上研究室の石井智博氏氏(修士課程1年、受賞当時)は、3月18日〜21日にかけてオンライン開催された日本物理学会2025年春季大会において、学生優秀発表賞(領域4:半導体、メゾスコピック系、量子輸送分野)を受賞しました。同賞は日本物理学会において若手の優秀な発表を奨励することを目的に設けられたものです。

受賞対象となった発表は「原子層磁性絶縁体ヘテロ構造におけるトンネル磁気抵抗効果」です。

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近年、原子数層の二次元極限まで磁気秩序を有する原子層磁性体と呼ばれる物質が注目を集めています。これまで、異なる原子層磁性体を組み合わせた界面の物性研究は限られており、特に電子輸送特性に対して与える影響は未解明でした。 石井氏は、磁気異方性の異なる原子層磁性体を貼り合わせた界面において発現する特徴的磁気構造が、電子輸送にどのような影響を与えるかをトンネル伝導を利用して調べました。その結果、各々の原子層磁性体では生じない新しい磁性スイッチング現象や準安定状態が実現しており、トンネル伝導に影響を与えることが確認されました。この研究に関する発表が評価され、同賞の受賞に至りました。

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(公開日: 2025年05月12日)