冨依勇佑氏(原田研D3)が第14回CSJ化学フェスタ2024で優秀ポスター発表賞を受賞
原田研究室の冨依勇佑氏(博士後期課程3年生)は、2024年10月22日〜24日にかけて東京都のタワーホール船堀で行われた第14回CSJ化学フェスタ2024において、優秀ポスター発表賞を受賞しました。同賞は 独自性が認められ、今後の発展が期待できる研究のうち質疑応答等に優れた発表者に贈られる賞です。
受賞対象となった研究は「短鎖自己組織化単分子膜の撥水性評価と軟X線発光分析による界面挙動解析」です。
機能性材料の界面に存在する水は、高分子材料や生体材料などその機能発現において、重要な役割を果たすことが知られています。冨依氏は、材料表面における撥水性に着目し、その特性を生み出す分子論的メカニズムの解明を目指しました。分子レベルの設計がマクロスケールでの特性に影響を与える自己組織化単分子膜材料を用いて調整した撥水性の異なる種々の材料表面に対して、元素ごとに占有軌道の電子状態を直接観測可能な強力なツールである軟X線発光分光を利用し、電子状態レベルでの水の挙動を詳細に解析しました。解析の結果、この界面に存在する水の挙動解析から材料の化学構造が撥水性に及ぼす因子について理解をより深めることに成功しました。
同研究結果は、産学共の広範分野にて利用されている水が関わる機能性材料の分子設計に新たな視点を提供し、その開発に大いに貢献することが期待されます。これらの成果が評価され、同賞の受賞に至りました。
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(公開日: 2025年01月06日)