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岡崎淳哉氏(長谷川研M2)が国際会議ISSS10及びNIMS-award symposiumにて優秀ポスター賞を受賞

長谷川研究室修士課程2年生の岡崎淳哉氏が、The 10th International Symposium on Surface Science(ISSS-10)のStudent Prize、及びNIMS-award symposiumのBest Poster Awardを受賞しました。

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ISSSは3年に一度行われるシンポジウムであり、本年度のThe 10th International Symposium on Surface Science(ISSS-10)は10月20日~24日にかけて北九州国際会議場で行われました。本年度も500名以上が参加した大規模なもので、Student Prizeはシンポジウムにおいて特に優れたポスター講演をした大学院生に贈られる賞です。さらに、11月6日~7日にかけてつくば国際会議場にて行われた NIMS-award symposiumでは、本シンポジウムにて優秀なポスター講演者1名のみに贈られるBest Poster Awardを受賞しました。

受賞対象となった研究はどちらも「Structures and surface conductivity on dense Pb monolayer formed on Si(111) studied by low temperature scanning tunneling microscopy/potentiometry」です。

岡崎氏らは、異なる構造を持つ鉛単原子層超伝導体において走査トンネルポテンショメトリ(STP)法による測定を行い、1層の原子による段差(単原子ステップ)の抵抗率を評価することに成功しました。STP法は走査トンネル顕微鏡をもとにした2次元表面での電気伝導測定技術で、nmスケールの空間分解能とμV レベルの電位分解能で表面構造と電位変化を対応させて観察することが出来ます。測定の結果、表面構造の違いによってステップの抵抗率が異なることが初めて明らかになりました。本研究によって単原子ステップによる乱れの程度を電気抵抗として評価することに成功しました。

単原子層2次元超伝導体においては、乱れがその物性に大いに影響を与えることが示唆されていますが、その乱れの一つである原子ステップによる乱れを電気伝導の観点から評価した研究はこれまでほとんど行われていませんでした。しかし、非常に高い空間分解能を持つ本測定によってその評価が達成されたことは大いに意義があり、その成果が高く評価され、同賞の受賞に至りました。

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(公開日: 2024年11月18日)