ニコ ブダイ氏(大谷研D2)がINTERMAG 2023のLightning Talk AwardとBest Student Presentation Finalistを受賞
大谷研究室D2のニコ ブダイ(Nico Daniel Budai)氏が5月15-19日に仙台国際センターにて行われたINTERMAG 2023にて、Lightning Talk AwardおよびBest Student Presentation Finalistを受賞しました。INTERMAG 2023はIEEE Magnenics Socirtyと日本磁気学会の協賛で開催された国際会議です。Lightning TalkはIEEE磁気学会ヤング プロフェッショナルズが主催する、学生・ポスドク・若手プロフェッショナルによる磁気学に関する短い3分間のトークイベントで、聴衆からのフィードバックやパネルディスカッションが行われ、特に優れたトークに対してLightning Talk Awardが贈られます。またBest Student Presentation Finalistは、INTERMAG 2023において研究発表を行った大学院生50名の中からに優れた5名が選ばれるものです。
受賞対象となった発表タイトルは、それぞれ以下です。
- BEST 2023 LIGHTNING TALK AWARD:
- Magnetic imaging based on the anomalous Nernst effect using atomic force microscopy
- INTERMAG 2023 Best Student Presentation Finalist:
- Magnetic imaging by the anomalous Nernst effect using atomic force microscopy
- Lightning Talks| INTERMAG 2023
- Best Student Presentation Award| INTERMAG 2023
- 東京大学物性研究所 大谷研究室
- 2023.03.02プレスリリース熱流注入で磁気を観る ―簡易的・高分解能な磁気イメージング新手法―
磁性体を研究する上で、物質内部の磁気的構造を可視化することは極めて重要です。しかし、対象とする物質や素子構造によっては、磁気像を得ることが難しいことがあります。ニコ ブダイ氏は、原子間力顕微鏡を用いた局所の異常ネルンスト効果の測定に基づく、新しい磁気イメージング手法を開発しました。原子間力顕微鏡の探針により試料表面に温度勾配を誘起し、温度勾配と磁化に直交下方向に生じる異常ネルンスト効果の電圧信号をマッピングすることで磁気像を取得しました。本手法は、簡易的ながら従来の手法よりも高い空間分解能をもち、素子内部の熱電効果を可視化するためにも広く用いることができます。本成果と、ニコ ブダイ氏の優れた発表がが評価され、ファイナリストに、限られた制限時間の中で他分野の聴衆にわかりやすく説明したことが評価され、ライトニングトークアワードとして表彰されました。