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リップマー研究室

助教 森 泰蔵

研究テーマ

  • パルスレーザー堆積法による酸化物薄膜およびヘテロ構造の作製
  • 酸化物ナノ構造およびナノコンポジット薄膜の合成
  • 有機-無機コンポジット薄膜の合成
  • 気水界面における分子配向のその場観察

我々の研究室では酸化物薄膜のヘテロ構造やナノコンポジット薄膜合成を主に行っている。最近では、Langmuir-Blodgett (LB) 法により気水界面を用いてシルセスキオキサンの薄膜を形成している。シルセスキオキサンは強固なカゴ構造を持ちつつ種々の官能基を修飾でき、エレクトロニクス、フォトニクスなどの応用が期待される有機-無機コンポジット材料である。

親水性であるシクロヘキサンジオールを有するPOSSを気水界面に展開し所定の表面圧で基板に転写してLB膜を形成している。表面圧-分子専有面積曲線と原子間力顕微鏡(AFM)観察よりPOSS-1が均一な単分子膜を形成することを確認している。より表面圧が高い状態では、高さが数ナノメートルで幅が数マイクロメートルに及ぶ帯状の形態が観察されている。シクロヘキサンジオールは官能基としても働くため新規なセンサー材料への応用が期待される。

シルセスキオキサンのモデル構造(左)とPOSSの表面圧-分子専有面積曲線(右)
表面圧20と30 mN/mで転写されたPOSS-1のAFM画像

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