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廣井研究室

研究テーマ

  • 新しい量子物質の探索
  • スピン軌道結合金属の研究
  • 混合アニオン化合物における物質開発と新奇物性開拓

高温超伝導の発見とその後の研究の流れは、新物質の発見が如何に物性物理学に大きなインパクトを与えるかを如実に示した。その波紋は超伝導研究のみならず、強相関電子系一般における局在-非局在の概念の確立、磁性と伝導性の興味深い相関、スピン軌道相互作用を起源とする様々な現象、特殊なバンド構造に起因する非対角応答などの研究へと大きな広がりを見せている。新物質探索を通して未知の物理現象を見出し、物性物理学の新しい方向を切り開くことは今後ますます重要になると考えられる。 本研究室では、様々な遷移金属化合物の構造と物性の間にみられる相関に着目しながら、新物質探索を行い、強相関電子系の物質科学の面白さを研究している。特に最近では、重い5d電子系や複数の陰イオンを含む混合アニオン化合物を中心に研究を展開している。

5d金属パイロクロア酸化物Cd2Os2O7は230 Kで時間反転対称性を破り、四面体クラスター磁気八極子秩序を形成して絶縁体となる。Cd2Re2O7は200 K以下で空間反転対称性を失って遍歴クラスター電気トロイダル四極子秩序を示す。
多色性を示す混合アニオン化合物Ca3ReO5Cl2

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