ISSP - The institute for Solid State Physics

Organization
文字のサイズ: (小) / (中) / (大)
小濱研究室
准教授
小濱 芳允

100テスラを超える超強磁場は、ごく最近までその発生すら困難であった極限環境であり、人類未踏の研究領域といえる。このような極限環境下では多彩な物理現象が予想されており、当研究室ではこれら新奇物理現象の発見そして解明を目指している。主な実験手法としては、『1.レーザーを用いた磁気光学測定』、『2.ナノスケール薄膜を用いた超高速熱測定』そして『3.新規デバイスによる超高速電気抵抗測定』を採用しており、これにより様々な強相関電子系における諸現象を探索している。現在の主なテーマは、トポロジカル絶縁体や超伝導物質における強磁場伝導状態の研究や、量子スピン系化合物の磁場誘起相の探索である。また最終的な目標には、1000テスラ領域での精密な物性研究を掲げており、この達成のために超強磁場発生技術および新規測定技術の開発にも力を注いでいる。

(a)AuGeフィルムを用い測定されたBiCu2PO6の磁気熱量効果。(b)レーザー光を用いたファラデー回転角。磁気熱量効果の測定は等エントロピー変化(T(H)S)の測定と同意義であり、磁気相転移に伴う温度変化を観測している。ファラデー回転角はシングルターンコイルを用い120Tまで測定しており、60T付近、90T付近で相転移を検出した。

研究テーマ

  1. レーザーを用いた磁気光学効果の研究とその超強磁場科学への応用
  2. 2次元超伝導体におけるFulde-Ferrell-Larkin-Ovchinnikov状態の観測
  3. 微細加工技術を用いた新規デバイスの開発
  4. トポロジカル絶縁体における超強磁場での量子振動
  5. パルス強磁場下におけるNMRの測定と低次元系磁性体への応用