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元所員・柴山充弘教授が高分子科学功績賞を受賞

元所員の柴山充弘教授(現:東京大学名誉教授)が2019年度の高分子科学功績賞を受賞しました。これは長年にわたり高分子の基礎または応用科学の発展のために顕著な業績を挙げた者に、高分子学会より授与されるものです。授与式および受賞講演は5月末の高分子学会年次大会で行われる予定でしたが、新型コロナ感染拡大防止のため、中止となりました。

受賞対象となった研究は「散乱法による高分子ゲルの研究」です。柴山氏は約40年の長きにわたり、ブロック共重合体やポリマーブレンドに代表される多相・多成分高分子系、ポリマーゲルや熱硬化性樹脂などの高分子架橋系、およびコロイドやエマルションなどの高分子分散系の構造と物性に関する研究において顕著な成果を挙げてきました。なかでも、散乱法に力学、粘弾性、レオロジー測定、熱測定、分光学手法等を併用した高分子ゲルの構造、ゲル化解析、不均一性の解明などの業績に対して国内外で高い評価を受けています。

同氏の総論文引用回数は17,000件以上であり、h-indexは70(Google Scholar)に達し、国際会議でも多くの基調講演や招待講演を行っています。また、国際ゲルシンポジウムの主催、国際的組織であるポリマーネットワークグループの議長、中国で隔年開催される高分子物理国際会議の共同議長を3期務めるなど、国内外における高分子科学の発展に大きく貢献するなど、長年にわたる高分子科学および高分子学会に対する貢献が認められました。

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(公開日: 2020年05月01日)