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岡﨑研の鈴木 剛 特任研究員、SNS2019のYoung Researchers Awardを受賞

受賞した鈴木剛氏(右)と岡﨑浩三 准教授(左)
受賞した鈴木剛氏(右)と岡﨑浩三 准教授(左)

岡﨑研究室の鈴木 剛 特任研究員が、Spectroscopies in Novel Superconductors (SNS2019)のYoung Researchers Awardを受賞しました。この国際会議は分光学やそれを利用した超伝導などの新物質・材料について発表、議論されます。2019年は東京大学本郷キャンパス伊藤国際学術研究センターで開催され、そこで発表された中から、特に優秀な者にYoung Researchers Awardが贈られました。審査はlocal committeeを除くinvitedおよびcontributed speakersの約40名で行われ、若手研究者による優秀な研究発表への投票で受賞対象が決定されました。

受賞対象となった発表タイトルは「Time-resolved ARPES study on Ta2NiSe5」です。

岡﨑研究室では、最近、高次高調波を用いた時間・角度分解光電子分光(Time-resolved ARPES)を用いて、励起子絶縁体の候補物質であったTa2NiSe5が、励起子絶縁体であることを支持する重要な証拠と、光励起による励起子絶縁体-半金属転移を発見しました。

受賞対象となった本研究では、岡﨑研における時間・角度分解光電子分光をさらに発展させ、Ta2NiSe5において様々な振動数のコヒーレントフォノン励起の観測に成功し、さらに、その振幅のバンド構造における運動量-エネルギー依存性を捉えることに成功しました。このような観測、解析手法はこれまでに例のない全く新しいものであり、物質中における電子-格子相互作用の理解に大きな貢献をするものと期待されます。

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