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加藤研の玉谷知裕特任研究員らが、Advances in Engineering社のKey Scientific Articleに選出

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加藤研究室の玉谷知裕特任研究員らによる論文がカナダのリサーチ会社Advances in Engineering社のKey Scientific Articleに選出されました。これは、主要な学術雑誌に掲載された工学系論文 (化学工学、機械工学、材料工学、電気工学、生物工学、土木工学、ナノテクノロジー工学、一般工学など) の中から特に重要と認めた研究成果を、Advances in Engineering社が選定、自社のWebサイトで紹介されるものです。

対象となった論文は、Journal of Physics: Condensed Matter誌に掲載された論文 “Surface plasmon polaritons in thin-film Weyl semimetals” です。近年、グラフェンやトポロジカル絶縁体といった新奇な物質を用いたプラズモニクスが注目を集めています。その中でも特に注目を集めているのがワイル半金属を用いたプラズモニクスです。ワイル半金属における電磁応答は通常のマクスウェル電磁気学ではなくアクシオン電磁気学に従うことが知られており、この特異な性質を利用することで様々なデバイス応用の可能性が示唆されています。玉谷氏らは3層構造型のワイル半金属に着目し、2つの境界面に局在したプラズモンの干渉効果がワイル半金属の厚みやアクシオンベクトルの向きに依存してどのように変化するかを理論的に明らかにしました。

本研究で得られた知見により、ワイル半金属を用いることで、光ビームをナノ空間に集束させるプラズモニック導波管の開発の可能性が期待されます。本成果の応用への波及効果の高さから、同社に選出されるに至りました。

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(公開日: 2019年12月26日)