ISSP - The institute for Solid State Physics

Organization
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嶽山研究室
教授
嶽山 正二郎
助教
中村 大輔
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100テスラ以上の超強磁場発生技術開発とそのような極限環境下で発現する物性の探索的研究を行っている。超強磁場の発生手段として、電磁エネルギーを利用して磁束濃縮を行う「電磁濃縮法」と一巻き銅コイルに高速大電流を投入して超強磁場を発生する「一巻きコイル法」を用いている。「電磁濃縮法」では、すでに室内世界最高磁場発生730テスラを実現しているが、更に高い磁場発生とより精度と信頼度を高めた物性計測を目指した研究開発を進めている。2010年より「電磁濃縮1000 T計画」の下に装置建設を推進している。「一巻きコイル法」では、発生磁場の方向により、横および縦型をそれぞれ有し、横型は主にレーザーを用いた磁気光学測定に、縦型では極低温容器と組み合わせた低温磁化測定、光ファイバーを利用した磁気光学測定に用いている。「一巻きコイル法」では再現性と高い測定精度が得られ、およそ200テスラまで物性実験を行っている。当研究室では、このような超強磁場量子極限環境下で、カーボンナノチューブ、グラフェンや半導体ナノ構造での超強磁場磁気光学による電子状態の解明、超伝導体の臨界磁場、フラストレート量子スピン磁性体などの超強磁場磁化過程を通しての磁気物性の解明などを進めている。

新しく開発された電磁濃縮法の超強磁場発生装置。5MJの高速コンデンサバンクから送り出される大電流(max 8 MA)が集電板を経由して主コイルに流れる。最大充電電圧や残留インピーダンスなどの装置の性能が向上したことで、1000 Tの室内実験世界最高磁場発生と物性計測の確立を目指して建設を進めている。
ボルボサイト(Cu3V2O7(OH)2・2H2O)の強磁場磁化過程。一巻きコイル超強磁場発生装置で180 Tのパルス超強磁場で測定された。温度は5 K。左上の図は高解像度ファラデー回転の光学セットアップとガラスエポキシのみでできた液体ヘリウムフロータイプのミニチュア光学測定用クライオスタット。磁化は26 Tで1/3プラトー相へジャンプし、その後103-112Tまでプラトーが続く、その後次第に増加し、180 Tあたりで飽和する。右下の写真は両面ともに光学平面研磨されたボルボサイトの結晶。

研究テーマ

  1. 100 T以上の超強磁場発生と物性計測技術開発
  2. 超強磁場磁気光学効果
  3. 超強磁場磁化過程、超伝導体の臨界磁場