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強磁性絶縁体中の量子マグノニクス

日程 : 2015年10月29日(木) 16:00 - 17:00 場所 : 物性研究所本館6階 大講義室(A632) 講師 : 中村 泰信 氏 所属 : 東京大学先端科学技術研究センター 世話人 : 加藤 岳生 ・ 山下 穣講演言語 : 日本語

固体中の集団励起の自由度を1量子レベルでコヒーレントに制御し,量子情報処理技術に応用することを目指している.超伝導回路上で実現する量子ビットはその典型的な例であり,量子計算を目指した研究はもとより,マイクロ波領域での量子光学実験ツールとして多くの展開研究に応用されつつある.本研究では,これを,固体中の集団励起のもうひとつの例としての強磁性体のスピン励起の制御・観測に適用する.直径1mmの強磁性絶縁体イットリウム鉄ガーネットの単結晶球の中には10の19乗もの電子スピンが整列している.それらが一斉に歳差運動する静磁波モードの量子(マグノン)を1マグノンレベルでコヒーレントに制御する実験を紹介する.

参考文献
[1] Y. Tabuchi et al., Phys. Rev. Lett. 113 , 083603 (2014).
[2] Y. Tabuchi et al., Science 349 , 405 (2015).


(公開日: 2015年10月16日)