Home >  研究会等 > マルチスケール・マルチプローブ構造解析による多彩な物性研究

マルチスケール・マルチプローブ構造解析による多彩な物性研究

日程 : 2023年7月5日(水) 4:00 pm - 5:00 pm 場所 : 物性研究所本館 大講義室(A632)・ZOOM同時開催(事前登録を下記リンク先にてお願い致します) 講師 : 山浦 淳一 氏 所属 : 東京大学物性研究所 世話人 : 中島多朗・川島直輝
e-mail: danwakai@issp.u-tokyo.ac.jp
講演言語 : 日本語

新しい物質を取り扱う時、多くの固体物性研究者はまず結晶構造を描いてみることだろう。次に考えるのは、構造をよく見てどのような相互作用がありそうか、対称性は高いか低いか、よく見る形か珍しいかなどを考え、これから自分が見ることになる(もしくは観測した)物性現象に思いを巡らすだろう。講演者は、この物質研究の基本情報である構造を極めることで、物質の真の姿を知ることを追求している。近年の材料研究は、複雑化階層化しており、単純な構造だけでなく、様々な情報を複合的に理解する必要がでてきている。そのため実験室系だけでなく、放射光X線、中性子などの量子ビームを用いたマルチスケール・マルチプローブ構造解析を行い、バルクから薄膜まで様々な形態をとる幅広い材料を対象に、結晶構造、電子密度、ドメイン構造、磁気構造、ナノ構造、励起状態を統合的に解釈することを進めている。講演では、超伝導体と誘電体に対する結果を中心に、マルチプローブ測定ならではの結果を紹介する。また、通常の研究発表に加えて、発見の経緯や考え方、測定技術に触れることで、研究の特性特色も知っていただき、これからの共同研究の礎としたい。講演では、マルチモーダル構造物性研究を中心とした将来展望に触れるとともに、共同利用を担当する附属物質設計評価施設X線測定室における未来像も提示したい。
【講師紹介】
山浦先生は令和5年4月に物質設計評価施設に着任され、X線や中性子などの様々な量子ビームを多角的に活用した機能性材料の構造物性研究に取り組まれています。本日の講演では特に、超伝導体や誘電体の構造についてマルチプローブ測定によって得られた成果をご紹介いただけるものと思います。ぜひ皆さまご聴講ください。

ご登録はこちらからお進みください。


(公開日: 2023年06月06日)