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林研究室

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教授 林 久美子

研究テーマ

  • ヒトiPS運動ニューロン内の軸索輸送の蛍光顕微鏡観察
  • ナノスプリングによるモータータンパク質キネシンの力計測
  • 極値統計学を用いた神経細胞軸索輸送の速度解析-個体内 in vivo イメージング-
  • 神経細胞軸索輸送に起因するシナプス形成異常の理論モデル構築

磁性、超伝導、スピントロニクスなどの固体物理分野を対象とした物性計測だけでなく、生体、特に細胞を対象とした物性計測も細胞内現象のメカニズムを理解するために重要である。生きている、つまり外部からエネルギー注入があり内部でエネルギー消費がある細胞は複雑な非平衡環境にあり、統計力学法則が破綻するため、最も物性計測が難しい対象と言える。

本研究室では蛍光顕微鏡観察をベースに細胞内現象に対して、力・速度・エネルギーなどの物理量を正確に計測する技術を開発する。顕微鏡などのハード部分だけでなく非平衡統計力学、数学や情報科学などを駆使したソフト面の改善を行う。測定量を元に細胞内現象の理論モデルを構築し、細胞内現象を物理として定量的に理解する。神経疾患などの病気の理解に役立て、医学への貢献を目指す。

fig1
神経細胞内の物質輸送。モータータンパク質(順行輸送:キネシン、逆行輸送:ダイニン)によってシナプスの材料が輸送される。
fig2
ヒトiPS由来ニューロンの蛍光イメージング

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