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渡部俊太郎教授、第10回光・エレクトロニクス業績賞を受賞

授賞式にて。左から加藤義章先生、渡部俊太郎先生、宅間宏先生、神谷武志先生。

先端分光研究部門の渡部俊太郎教授が、応用物理学会の第10回光・量子エレクトロニクス業績賞(宅間賞)を受賞しました。本賞は量子エレクトロニクス、光および光エレクトロニクスにおいて新しい発見、発明、理論、実験等を通して、学問分野や産業分野で過去数年間にわたって顕著な業績をあげた研究者に贈呈されるもので、電気通信大学宅間宏名誉教授の寄付等により設立されました。受賞対象となった研究は、「コヒーレント短波長光生成に関する先駆的研究とアト秒非線形光学への展開」です。渡部俊太郎教授は、エキシマレーザーの黎明期からその開発に携わり、半導体リソグラフィー等への実用化までの重要な橋渡しをしました。また、高出力超短パルスレーザーの開発においても、エキシマレーザーだけでなく、チタンサファイアレーザーや波長変換技術についても先駆的な開発を行い、高次高調波によるアト秒極短パルスの発生と測定を行い、短波長光を用いたアト秒非線形光学へと研究を展開しました。また最近では中国科学院の陳博士との共同研究により、狭帯域深紫外光の発生に成功しました。この成果は、先端分光研究部門の辛教授による超高分解能光電子分光に応用され、物性科学においても大きな貢献をなされました。これら一連の業績が評価され、第10回光・エレクトロニクス業績賞(宅間賞)の受賞につながりました。授賞式は2009年3月30日に行われ、3月31日に応用物理学会春季連合講演会において受賞記念講演が行われました。

光・量子エレクトロニクス業績賞受賞者
http://www.jsap.or.jp/activities/award/researchfield/lightquantum/prizewinner.html

(公開日: 2009年04月10日)