ギ・シシュン氏(益田研D1)が複数の学会で優秀発表賞を受賞
益田研究室のギ・シシュン氏(博士後期課程1年生)は、複数の学会で優秀発表賞を受賞しました。受賞対象となった研究は「Spin dynamics in easy-plane antiferromagnet CsFeCl3 in magnetic fields」です。
2月13日〜16日に東京大学伊藤国際学術研究センターで行われたInternational Symposium on Quantum Electronics 2024においてAward of Excellence in the poster presentationを受賞しました。同賞はシンポジウムにおいて優れたポスター講演をおこなった発表者に贈られる賞です。
3月5日〜7日に水戸市民会館で行われた2023年度量子ビームサイエンスフェスタにおいて学生奨励賞を受賞しました。同賞は、シンポジウムにおいて、優れた発表を行なった学生に与えられる賞です。
ギ氏らは、容易面型三角格子反強磁性体CsFeCl3において量子臨界点近傍の磁気的性質を調べることに焦点を当て、磁場下での非弾性中性子散乱実験を行いました。結果、量子臨界点近傍で磁気ブラッグピークが観測され、低温での磁気長距離秩序が実証されました。また、拡張スピン波理論(ESWT)により、よく定義された磁気励起スペクトルがほぼ再現された一方で、ブロード化した励起の存在は、CsFeCl3内にエキゾチックなスピンダイナミクスが存在することを明らかにしました。これらの研究成果と発表が評価され、それぞれの賞の受賞に至りました。
関連ページ
- 東京大学物性研究所 益田研究室
- International Symposium on Quantum Electronics 2024
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- 2024.01.11プレスリリース量子磁性体のスピン波寿命を磁場で制御することに成功 ―スピン流制御のスイッチデバイスの可能性―
(公開日: 2024年04月18日)