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LASORセミナー: 規則合金における磁化ダイナミクスの制御とデバイス展開

日程 : 2016年7月20日(水) 14:30 - 15:30 場所 : 第一会議室(TV会議 SPring-8会議室) 講師 : 関 剛斎氏 所属 : 東北大学金属材料研究所 世話人 : 和達大樹 (63400)
e-mail: wadati@issp.u-tokyo.ac.jp
講演言語 : 日本語

異なる金属原子が規則的に空間配列した材料は規則合金と呼ばれ、実用材料として用いられている無秩序合金には無い優れた機能性を発現する。高い一軸磁気異方性を示す「L10型FePt合金」、および伝導電子が高いスピン分極率を有する「L21型ホイスラー合金」は磁性規則合金の一種であり、それらはナノサイズにおける磁化の高い熱安定性や磁気抵抗効果の増大をもたらすなど、スピントロニクスおよびナノマグネティクスが飛躍的な発展を遂げるためのキーマテリアルとなる。本セミナーでは、規則合金の磁気構造や磁化ダイナミクスを制御することによって、低い外部エネルギーで磁化反転を誘起できること[1,2]、また高周波自励発振を高性能化できること[3]を紹介する。ナノ磁性体における多様な磁化ダイナミクスを説明し、それらを理解する上で放射光を利用した精密評価の有用性についても議論したい。

[1] T. Seki et al., Nat. Commun., 4, 1726 (2013). [2] T. Seki et al., J. Phys. D: Appl. Phys. 49, 075002 (2016). [3] T. Seki et al., Appl. Phys. Lett. 105, 092406 (2014).


(公開日: 2016年05月26日)