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金属、半導体表面上の水の構造と電荷移動

日程 : 2016年6月28日(火) 14:00 - 15:00 場所 : 物性研究所本館6階 大講義室(A632) 講師 : 松本 吉泰 氏 所属 : 京都大学大学院 理学研究科 世話人 : 加藤 岳生 ・ 長谷川 幸雄講演言語 : 日本語

 固体表面と水との相互作用や表面近傍の水の構造は、表面科学、電気化学、触媒化学などの多くの分野において重要な研究課題である。水や氷の構造やその中にある水分子の配向は当然ながら分子間に働く特徴的な水素結合によって規定されている。しかし、固体表面上の水や氷薄膜においては表面との相互作用が重要な役割を果している。たとえば、固体表面第一層に吸着した水分子の配向が第二層以上の水の配向に影響を与える場合もあるし、また逆に第二層以上の水との相互作用により第一層の水分子の配向やそれの基づく物性が影響を受けることも考えられる。そこで、本講演では、これにまつわる以下の二つのトピックについて本研究グループの最近の研究成果を中心に議論する。これらは片や金属表面での氷結晶薄膜、片や半導体表面上の疑似液膜と大きく異なるため一見無関係のようだが、表面との電荷移動がこれらに共通した主題である。

1. 金属表面に結晶成長させた氷薄膜における分子配向
2. 半導体(光触媒)ナノ粒子表面上での水吸着と電荷ダイナミクス

【講師紹介】
松本先生は、レーザー分光を駆使して表面界面における構造とダイナミクスを研究しておられる日本の第一人者である。演題の、「金属、半導体表面上の水の構造と電荷移動」は、光触媒、電気化学など機能を発現する固体材料を理解するための基礎的学問として極めて重要である。今回、最先端の話題を中心にご紹介していただく予定である。


(公開日: 2016年05月19日)