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フェムト秒レーザーで開拓する(したい)インフレーション仮設の検証

日程 : 2018年11月19日(月) 10:00 am - 11:30 am 場所 : 物性研究所本館6階 第一会議室 (A636) 講師 : 松村 知岳 氏 所属 : 東京大学 Kavli IPMU 世話人 : 小林 洋平 (63365)

宇宙マイクロ背景放射(Cosmic Microwave Background = CMB)の観測は、標準宇宙論を確立する上で大きな役割を果たしてきた。一方で、標準宇宙論の枠内で説明できない問題として宇宙の構造の種、地平線問題、平坦問題などが残っている。インフレーション仮説はこれらの問題を一挙に解決する理論として提唱されている。この理論はこれまでの観測と矛盾はないが直接の検証には至っていない。インフレーションは宇宙が始まって10^-38 秒後の事象であるが、インフレーション由来による原始重力波によりCMB偏光に対して特殊な空間パターン(B モード)を残すため、宇宙観測により実験的に検証が可能である。この観測の実現に向けて観測機器の開発を行なっている。特にIPMUでは観測の鍵となる偏光変調器の開発を進めている。本講演では、インフレーションを含む初期宇宙論、またCMB偏光観測 を光学の観点を含めて紹介する。また、その中でも特にレーザーを用いたサファイア波長板の広帯域反射防止モスアイ加工を紹介する。


(公開日: 2018年11月14日)