Home >  ニュース > 鳴海康雄助教 日本物理学会若手奨励賞を受賞

鳴海康雄助教 日本物理学会若手奨励賞を受賞

国際超強磁場科学研究施設の鳴海康雄助教が2007年の日本物理学会若手奨励賞を受賞しました。同賞は、日本物理学会が将来の物理学を担う優秀な若手研究者の研究を奨励し、学会をより活性化するために設けた賞です。今回の受賞対象となった業績について簡単に紹介いたします。鳴海助教は、パルス強磁場を用いたX線回折測定法をSPring-8で開発しました。そして、この手法によって様々な磁性体における「強磁場が誘起する相転移現象」を解明しました。これらの測定に用いるマグネットはX線の通り道を持つスプリットペア型が望ましいのですが、このタイプで強い磁場を発生する事は困難です。しかしながら鳴海助教は新規デザインによるマグネットを開発し、40Tもの強磁場下での測定を可能にしました。また、検出方法の開発も行い、パルス磁場のピーク付近だけでシャッターを開けて測定するように検出器にも工夫を凝らしました。もちろん、この様な強磁場下でのX線回折測定は世界で初めてであり、この度、これらの業績が高く評価され本賞を受賞するに至りました。受賞記念講演会は、本年9月に札幌で開催される日本物理学会年会で行われます。

http://div.jps.or.jp/wakate.html

(公開日: 2007年07月23日)