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木村崇氏、2009年国際純粋・応用物理学連合若手研究者賞受賞

ナノスケール物性研究部門の大谷研究室の木村助教(現・九州大学稲盛フロンティア研究センター・教授)が、金属面内スピンバルブ構造を用いた純スピン流の生成手法の確立およびそれらを用いた磁化反転、スピンホール効果の測定に関する研究成果が認められ、国際純粋・応用物理学連合の2009年若手研究者賞を受賞しました。

本賞は、磁性研究の進展に大きく寄与する優れた理論および実験研究の成果を上げた若手研究者に対して与えられる世界的に権威のある賞です。3年ごとに開催される磁性の分野で最も大きな国際会議の一つである磁気国際会議で表彰されます。2009年度は、最近世界的にも目覚ましい発展を遂げているスピントロニクスの分野から通常より1名多い3名(アメリカ1名、日本2名)で、全員実験研究者です。授賞式は、独カールスルーエで開催された磁気国際会議において7月26日に開かれました。

木村氏の受賞理由は、スピンエレクトロニクスにおいて応用的にも基礎的にも重要な純スピン流の電気的な操作手法を確立したこと、さらにこの手法を用いて、純スピン流によるスピン注入磁化反転の検証実験や白金の室温スピンホール効果の実験に世界に先駆けて成功した事です。これら一連の研究が高く評価されました。

(公開日: 2009年10月09日)