中性子散乱分光器
　東京大学物性研究所附属中性子科学研究施設では、東北大学、京都大学とともに日本原子力研究所東海研究所の改造3号炉JRR-3Mに合計14台の装置を設置している。装置は各機関により維持管理されるとともに、本施設が中心となって全国共同利用体制が運営されている。共同利用の申し込みは毎年11月末に締め切られ、専門委員と関連分野の査読者による審査を経て採択される。JRR-3Mは年間7サイクル、計175日間運転されるが、そのうち75%程度が共同利用実験として使用されている。JRR-3Mは炉心を取り囲む「炉室」と、中性子導管にそって枝状に装置が配置された「ガイドホール」に分かれて いる。本施設は炉室に2台、ガイドホールに7台の装置を設置している。東北大学では炉室に1台、ガイドホールに2台、京都大学はガイドホールに2台の装置を設置している。JRR-3Mにはそれ以外に日本原子力研究所の設置した装置やビーム孔があり、独自の中性子散乱実験や照射実験に用いられている。
ビーム孔名 装置略称 装置名称 管理大学 装置責任者
4G GPTAS Triple Axis Spectrometer 東京大学物性研究所 吉沢英樹
5G PONTA Polarized Neutron Triple Axis Spectrometer 東京大学物性研究所 廣田和馬
6G TOPAN Tohoku-University Polarization Analysis
Neutron Spectrometer		 東北大学理学部 岩佐和晃
T1-1 HQR High Q Resolution Triple Axis Spectrometer 東京大学物性研究所 西正和
T1-2 KSD Kinken Single Crystal Diffractometer 東北大学
金属材料研究所		 大山研司
T1-3 HERMES Kinken Powder Diffractometer for High Efficiency
and High Resolution MEasurementS		 東北大学
金属材料研究所		 大山研司
T2-2 FONDER Four-circle-Off-center-type
Neutron Diffractometer		 東京大学物性研究所 野田幸男
（東北大多元研）
C1-1 HER High Energy Resolution Triple-Axis Spectrometer 東京大学物性研究所 阿曽尚文
C1-2 SANS-U Small Angle Neutron Scattering Instrument,
University of Tokyo		 東京大学物性研究所 柴山充弘
C1-3 ULS Ultra Small Angle Scattering Instrument 東京大学物性研究所 大竹淑恵（理研）
C2-3-1 iNSE New issp Neutron Spin Echo Spectrometer 東京大学物性研究所 長尾道弘
C3-1-1 AGNES Angle Focusing Cold Neutron Spectrometer 東京大学物性研究所 山室修
C3-1-2-1 MINE-1 Multilayer Interferometer
and Refrectmeter for Neutron		 京都大学原子炉 日野正裕
C3-1-2-2 MINE-2