一般講演会

「見逃し配信」と「Q&A」を公開しました!

たくさんのご参加ありがとうございました。
時間の都合により、イベント内で回答できなかったご質問について、松田先生、永村先生に、お答えいただきました!
Q&Aページ

また、リクエストいただいた見逃し配信もアップしましたので、こちらもご覧ください!


概要

スマホやパソコンの進化。
たくさんのアプリや動画など、メモリの増大や高速通信によって生活は便利になりました。

その背景には、電子部品を極限まで小さく薄くするものづくりがあります。
その究極が原子1層のシートです。

極限にうすいシートには、5Gを凌駕する高速大容量通信を可能にするなど、研究者も驚く性質が次々と発見されています。
人と人、人と物を繋ぐ、極限にうすいシートで実現させる、ちょっと未来の話。

日付
2022年2月20日(日)
時間
14 : 30〜16 : 00
料金
無料
申込
締め切りました
会場
オンライン。お申込みいただいたアドレスに2/17(木)頃に参加URLを送付します。
主催
東京大学 物性研究所
後援
柏市

※ 障がい等のため、設備、情報保障等の配慮が必要な場合は、あらかじめご連絡ください。

講演者

松田

松田 巌(東京大学物性研究所 教授)

原子のシートは未来のIT社会を創る切り札

身の回りの「モノ」を、切ったり、削ったり、剥がしたりするなどしてどんどん薄くしていって、最後は原子だけの薄さまで薄くすることができますが、この究極の薄さにするのはとても大変です。このような「うす〜く」なった世界では、我々の日常の3次元の世界とは異なる、平面だけの「2次元」の世界が広がっていて、とても不思議なことが起こります。

近年、そこで見られる特性が未来の材料として利用できることがわかってきました。これにより、この究極に薄い材料は世界的にも注目されることになり、高速通信を始め、未来の社会に役立つ技術として研究開発が取り組まれています。究極に薄い「モノ」の作り方、そこに広がる「2次元」の物質世界、次世代へつながる「技術」、そこから予想される「未来」について解説したいと思います。

東京大学物性研究所 松田巌研究室

nagamura

永村 直佳(物質・材料研究機構 主任研究員)

息をのむほど美しい原子シートの世界へようこそ

薄さが原子1個分しかないシートなんて、とても破れやすそうな気がしますよね。こんなデリケートなものを、具体的にどうやって作ったり見たりしているのか、皆さん興味ありませんか?

紙の100万分の1の薄さしかない原子シートを、直径100m以上もある巨大な円形の設備でつくられる「放射光」という、いわば「地上の太陽」を使って調べることができます。兵庫県にあるSPring-8は、世界トップクラスの放射光設備の1つです。(昨年末テレビで〇百景として取り上げられていました!)

私は原子シートの性質をよく深く知るために、この放射光を原子シートにあてて、原子シートからの様々な返事に耳を傾ける、分析技術の開発研究に取り組んでいます。「薄」の漢字の成り立ちは、水が遍く広がる豊かな草原に由来するそうです。とてもとても薄い2次元物質の豊かな世界を皆さんと共有できるとよいなと思います。

  • お問合せ


  • 東京大学 物性研究所 総務係
    04-7136-3207 kouhou<at>issp.u-tokyo.ac.jp
    <at>を@に変えてください。