一般講演会

概要

元素周期表が出来る前と後、世界の見え方は大きく変わりました。

周期表の登場により、それまで存在の知られていなかった元素が発見され、
新たな元素を予測することも可能になりました。

発見から150年経つ現在でも、科学者にとって道しるべとなっている周期表。
周期表の見方を知ると、世界はもっと面白くなる。

日付
2019年11月10日(日)
時間
14 : 30〜16 : 00(開場13 : 30)
料金
無料
申込
不要
場所
柏の葉キャンパス駅前サテライト
1階多目的ホール
TX柏の葉キャンパス駅 西口 徒歩1分
主催
東京大学 物性研究所
後援
柏市

講演者

桜井

桜井 弘(京都薬科大学 名誉教授)

体は何でできているでしょう?
-周期表といのちの元素を知ろう-

私たちが元気で生きていくためには、どのくらいの数の元素が必要でしょうか?

多く必要な元素と少し必要な元素を合わせると20数種類が知られています。多くある元素は筋肉や組織、骨、血液をつくり、少しの元素は体に必要な物質やエネルギーをつくる反応を進めています。

一方、地球の表面にも、多くある元素と少ししかない元素があります。多くある元素は海、土、岩石や植物をつくり、少ししかない元素は多様な働きを持っているため、日々の生活に利用されています。

元素の周期表には118個の元素がならび、体や地球の元素は、すべて周期表に書かれています。ロシアのメンデレーエフが周期表をつくって、今年は150年を迎える記念の年です。

周期表はどのようにして生まれたか?そして私たちはなぜ多くの元素を必要とするかをお話します。

廣井

廣井 善二(東京大学 物性研究所 教授)

元素はどうして繰り返すのでしょう?
-周期表から生まれる物質の世界を知ろう-

「水 兵 リー ベ ぼ く N O ふ ね …」って、皆さん覚えましたよね。もう忘れてしまったかもしれませんが、ここでもう一度、思い出してみましょう。

元素達は周期表に規則正しく並んでいます。でも、単純に表を埋めていくわけではなく、あちこちに隙間が空いているし、なぜその順番に並ぶのか、中学や高校の授業では教えてくれません。ここではその理屈を分かりやすく説明したいと思います。

私たちの周りにある様々な物質は実に多様な性質をもっています。堅いもの柔らかいもの、電気を流すもの流さないもの、磁石になるものならないものなど、これらの性質をうまく利用して私たちの文明は成り立っています。物質を作るのは元素であり、それぞれの元素の性質を整理したものが周期表です。周期表を理解することは物質を理解することに繋がるのです。さらに多くの物質は複数の元素が組み合わさってできあがった化合物です。その組み合わせには無限の可能性があり、私たちの知らない未知の化合物がまだまだどこかに埋まっているはずです。新しい物質は思いもよらない性質を示すことがあり、その発見は現代社会の様々な問題を解決していくための大きなブレークスルーになると期待されています。周期表の理解を基礎として広がる物質の世界を一緒に眺めてみましょう。

東京大学物性研究所 廣井研究室

  • アクセス

    〒277-0871
    千葉県柏市若柴178番地4
    柏の葉キャンパス148街区4-4


    お問合せ

    東京大学 物性研究所 総務係
    04-7136-3207