分光器


高輝度光源計画では、先行ビームラインとして約3本のビームラインを最初に建設することを計画している。この先行ビームラインで使用する分光器として、現在以下の二種類の分光器を検討中である。またこれらの分光器はプロトタイプとして、第二期以降に建設されるビームラインでも広範に使用する予定である。

1. 分光器設計の基本コンセプト

1. 入射スリット無しで、ハイ・スループットであること
2. 一枚の回折格子が広いエネルギー範囲をカバーすること。
3. エネルギー分解能10000で、光子数1012個/秒を標準とすること。
4. サンプル上でのスポットサイズは50m以下にすること。

2. 先行ビームライン用分光器

名称

エネルギー領域
(分解能)

主な特徴

10 m Off-Plane Eagle型分光器 10-40eV
(分解能 >100000)

低エネルギー領域では世界最高の10万以上の分解能。
十分なフラックス(1012photons/sec)を確保

不等刻線間隔平面回折格子分光器 I
(VLS-PGM)

(1) 60-2000 eV
  (分解能 >10000)

(2) 30-1000 eV
 (分解能 >10000)

(3) 10-200 eV
 (分解能 >10000)

必要な光学素子が少ない。

高い分解能と強度を保ったまま、
広いエネルギー範囲をカバー可能

偏角を固定して使用しても
広いエネルギー範囲で分解能>1万を維持できる。

[10 m Off-Plane Eagle型分光器 不等刻線間隔平面回折格子分光器 I (VLS-PGM)