中性子科学研究施設について


東京大学物性研究所は、1960年より日本原子力研究所の研究用原子炉(JRR-2,JRR-3)を用いた中性子散乱の全国共同利用を進めてきました。急速に拡大する研究分野と急増する共同利用者に対応するため、原子炉(JRR-3M)の改造工事に合わせて大規模な高性能中性子散乱装置群を設置するとともに、1993年に中性子回折部門(3研究室)を改組して附属中性子散乱研究施設(4研究室)を発足させました。

2003年には10年の時限を迎えて改組が行われ、新たに「附属中性子科学研究施設(5研究室)」としてスタートを切りました。現在、当施設は東海村に独自の研究・宿泊施設(波紋施設)を有するとともに、JRR-3M研究炉内に9台の分光器を保持しています。これらに東北大学大学院理学系研究科、東北大学金属材料研究所、京都大学原子炉実験所の5台の分光器を加えて、全国国公私立大学、国公立研究所、および独立行政法人等の研究者による全国共同利用に供するとともに、各研究機関固有の研究活動を行っています。このような研究活動と共同利用を通じて、後ますます発展する「物性発現機構の解明と新物質開発」、「機能性高分子材料の開発」、「生物や生命現象の解明」などの重要な研究を先導することが期待されています。

当施設を利用するには、所定の手続きで課題申請をする必要があります。


2005年度利用者数割合


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