中性子散乱実験について


中性子散乱とは?

物質を構成する最小基本粒子である中性子は、透過力にすぐれ、 微少磁石(スピン)の性質を持つので、原子の中心にある原子核や その周りにある電子のつくる磁場(磁気モーメント)と力を 及ぼしあいます。この性質を利用して多数の中性子を物質に当て、 その散乱の仕方(方向・スピード・スピンの向きの変化)を測り、 物質内での原子や磁気モーメントの配列や運動の様子を知る実験法 を中性子散乱と言います。
この方法により物質の性質や機能が、原子・分子の配列や運動状態と どのように関わっているかを解明することができるので、物理から 生物まで、基礎から応用までの広い分野で最も強力な実験手段として 利用されています。
この中性子散乱実験法を開発した ブロックハウス博士(カナダ)と シャル博士(アメリカ)両氏に、1994年ノーベル物理学賞が授与 されました。

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