東京大学高輝度光源計画
加速器の概要

U60N Beamsize

  同じ長直線部に5m級の短い挿入光源を数台入れる場合、ある挿入光源のギャップを変えたときに、別の挿入光源内でのビームサイズが変わってしまうという現象が生じる。他施設と異なり直線部を透明にしているために、偏向磁石や対面の挿入光源、弧部の挿入光源には一切影響がでないが、同じ長直線部内に数台ある場合はどうしても影響が生じてしまう。その大きさの見積もりとして、下の図のように3カ所の挿入光源部分を考え、うち1カ所にU60Nを入れたとき、他の2カ所ではβ関数の値がどう変化するか、調べた。

  上の図のようにうねうねにして、3カ所の挿入光源部分を考える。ID1,2,3のどれか1カ所に挿入光源(Insertion Device)を入れたとき、他の2カ所のID部でβ関数の値がどう変化するか、表にして示す。電子のビームサイズはであり(広がりはであるが、光の方が断然大きいので、こちらは気にしなくて良い)、光のビームサイズは、である。なお、以下の表から1割程度は電子のビームサイズが変わってしまうことが読みとれるが、低エネルギーでは回折限界にあるため、電子の輝度と光の輝度はコンパラ(値として同じ感じ)であり、電子のサイズが変わってもほとんど影響が出ない。なお、うねうねにしようとしまいと、同時に利用しようとしまいと、長直線部に数台の挿入光源を入れて使用する限り、これは変わらない。
  挿入光源にとって最も重要なことは、同時に使用できる数である。3本しか同時に使用できないこの案は非現実的であり、計算の見積もりに使用しているに過ぎない。

Low Emittance Mode 1.0GeV
Dynamic Apertures

High Emittance Mode 1.0GeV

High Emittance Mode 1.6GeV
Dynamic Apertures


Updated on Wednesday,28,July,1999

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